続・健康保険のオンライン資格確認

2018年6月5日 | から管理者 | ファイル: 健康保険法.
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平成30(2018)年6月1日、厚生労働省保険局から下記報告書が公表されました。

・厚生労働省 「医療保険のオンライン資格確認に関する調査研究報告書(概要)」

オンライン資格確認の概要や方向性については、小欄下記記事にて取り上げさせていただいたとおりです。

・平成30年5月25日付 「健康保険のオンライン資格確認」

本件は、政府の未来投資会議における検討項目にも含まれており、平成30年6月4日に開かれた第17回未来投資会議でまとめられた成長戦略素案「未来投資戦略2018」の具体的施策として掲げられています。

なお、各種行政手続の電子化やワンストップ化についても未来投資会議の射程に入っており、添付書類の撤廃や捺印の省略など電子化を推進するための内容を含む「デジタルファースト法案(仮称)」なる法律を年内に国会に提出することが素案に盛り込まれています。
行政手続の電子化を核とした行政手続コストの削減については、内閣府における規制改革推進会議の行政手続部会にて具体的な検討が進められていますが、こちらの動向については、別途小欄でも取り上げさせていただく予定です。

さて報告書概要に話を戻しますと、まず公的医療保険制度が非常に複雑なものになってしまっていることに加え、登場するステークホルダーが多岐にわたっていることが確認できます。
資料冒頭には、「この報告書に基づいて、直ちにシステム構築を行うものではない。」との表記があるのですが、全国民に関わるこれだけ膨大なシステムはその構築に要する時間も膨大となると思われ、35ページの資料(スケジュール)にシステム構築にかかる期間の観点が欠落していることが大いに気になる点です。

【この記事の改正データベース(法改部)はこちら


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