育児・介護休業法の改正内容を伝えるリーフレットが更新されました。
・厚生労働省 リーフレット「育児・介護休業法改正ポイントのご案内」
この中でまず注目すべきは、報道などで「男性版産休」などと称されていた例のものの愛称(通称)が「産後パパ育休」と定められたことです。整理すると下表のとおりとなります。
報道などでよく使われている用語 | 男性版産休 |
法律上の用語 | 出生時育児休業 |
厚生労働省による愛称(通称) | 産後パパ育休 |
「男性版産休」という言葉は、どこまでいっても「産休」であるはずがないため、わかったようでよくわからない言葉です。
今回の法改正で「パパ休暇」という用語はあまり普及しないまま廃止されることとなりますが、果たしてどの用語が今後普及されていくのでしょうか。
改正省令・告示が公布
リーフレットの内容が更新されたのは、改正内容の詳細を定める省令・告示が令和3(2021)年9月30日付にて公布されたためです。
主たる改正内容の施行日が2段階にわかれているため、整理しますと、下表のとおりとなります。
○令和4(2022)年4月1日施行分
省令 | 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令 | 厚生労働省令169号 |
告示 | 子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針の一部を改正する告示 | 厚生労働省告示365号 |
○令和4年10月1日施行分
省令 | 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則等の一部を改正する省令 | 厚生労働省令166号 |
告示 | 子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針の一部を改正する告示 | 厚生労働省告示366号 |
※告示366号は307ページからはじまります。
施行日が2段階にわかれていることによる実務への影響
改正育児・介護休業法の施行日は、他にもあって多段階にわかれているのですが、上記のように主たる改正内容だけで2段階にわかれています。
改正法は1本にまとめられていましたが、省令・告示は上記のとおり施行日別に分けて公布されることになりました。
改正内容を見るたびに、あえて施行日を半年ずらす必要があったのだろうかと感じます。一斉に施行した方が、企業の実務としてはやりやすい側面があるからです。
施行日が2段階にわかれていることにより、若干の混乱を来すことが想定されます。
育児休業取得状況の公表義務化
リーフレットの4ページに記載のある育児休業取得状況の公表義務化については、従業員数1,000人超の企業を対象に、令和5(2023)年4月1日から施行されますが、現在パブリックコメントにより意見募集が行われています。
・パブリックコメント 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則の一部を改正する省令(案)に関する御意見募集について
タグ: 改正育介法2021
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