「行政手続の簡素化」のうち、届出契機が同じものについてワンストップ届出が可能となる措置につき、下記の届出についての統一様式が設けられる改正がパブリックコメントに公開されたことは、
〇会社の設立の届出
〇会社の廃止の届出
〇従業員の入社の届出
〇従業員の退社の届出
小欄下記記事にてお伝えさせていただきました。
・令和元(2019)年6月14日付 「資格取得届などの統一様式が新設される件」
パブリックコメントには、統一される様式の名称は掲げてあるものの、具体的にその様式案が掲げられているわけではないため、どういう感じになるのかのイメージは持てませんでした。
会社設立時の届出の様式イメージ
令和元年6月27日に行われた「第77回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会」では、これらのうちの「会社設立時の統一様式」のイメージが公開されました。
様式の形式は「労働保険関係成立届」を踏襲したもので、こうして改めて見てみると、まとめようと思えばまとめられるものだなという印象がします。基本情報以外の細かな項目は極力そぎ落とされ、なぜ今まで必要だったのかとも思いますが、この機に不要な項目はなくすという観点で取りまとめられた苦心の跡が感じられます。
例えば、健康保険・厚生年金保険新規適用届、雇用保険適用事業所設置届には、「事業所の地図欄」があるのですが、届け出られた様式をたぐるよりも、ネットで調べた方が早いということなのだと思います。
また、上記小欄でも言及しましたが、下記の施行予定日の時点では、紙の様式の統一のみが予定されており、電子申請における統一は別途検討が行われるようです。「行政手続コスト」削減のための基本計画の12ページに、下記のような記載が見受けられます。
統一様式の運用は平成 31 年度からとし、新様式に対するシステム改修が生じることから、平成 33 年度末までの5か年で取り組む。
デジタルファーストの原則からすると、電子が先行すべきなのではと素朴に思いますが、システム改修がからむのでそうもいかないのでしょう。
施行予定日
施行日は、令和2(2020)年1月1日が予定されています。
【この記事の改正データベース(法改部)はこちら】
タグ: 統一様式
コメントは締め切りました。