平成30年4月の障害者雇用率の改正について

2018年2月3日 | から管理者 | ファイル: 障害者雇用促進法.
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この改正については「精神障害者の雇用義務化」という見出しで表現されることが多いためか「精神障害者を雇用しなければならなくなるのだろうか」という誤解が生じがちでした。施行日が間近になるにつれ、精神障害者を一人でも雇用しなければならなくなるわけではない、という理解が浸透しつつあるように思います。

概要は、民間企業の障害者雇用率が現在2.0%のところ、平成30(2018)年4月1日から 2. 2%に引き上げとなる、という改正です。 これにより、障害者を雇用しなければならない民間企業の範囲が、従業員50人以上から、45.5人以上になるというわけです。

・厚生労働省 「平成30年4月1日から障害者の法定雇用率が引き上げになります」

障害者雇用率を満たすためには、身体障害者、知的障害者、精神障害者いずれの雇用でもよいことは改正前後で変更はないのですが、それではなぜ誤解しがちな「精神障害者の雇用義務化」という見出しになっているのでしょうか。

これまでの障害者法定雇用率の算出は、身体障害者・知的障害者の人数を算定基礎として計算されていましたが、これに精神障害者の人数を加えて算定基礎として計算されるようになり、その結果2.0%が2.2%となりました(ただし2.2%は激変緩和措置)。
ですので、このことを捉えれば「法定雇用率の算定基礎に精神障害者を加える改正」となるはずですが、端的にわかりやすくするために(?)「精神障害者の雇用義務化」と表現したことが、かえって仇となって誤解が生じることとなってしまったということなのだと思います。

・厚生労働省 「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律の概要」

これまでも精神障害者を雇用していたけれど…という会社も多くあると思います。今までも精神障害者を雇用すれば障害者雇用率のカウントに含めてよかったわけですが、実はこれまでは法定雇用率の算出には精神障害者は含まれていなかったということです。
普段あまり表には出てこない算出式の改正ですが、結果として法定雇用率が引き上げられることとなり、企業の障害者雇用実務に影響の大きい改正となっています。

【この記事の改正データベース(法改部)はこちら

 


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