高年齢雇用継続給付が縮小される方向性が示されました

2019年12月23日 | から管理者 | ファイル: 雇用保険法.
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令和元(2019)年12月20日に開かれた「第137回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会」では、前回公表された雇用保険部会報告(案)からの修正点として、高年齢雇用継続給付のあり方についての方向性が示されました。

参考資料1 雇用保険部会報告(案)(第136回雇用保険部会提示の「素案」からの修正点)

資料の6ページあたりがその記述ですが、実はもう10年以上前から廃止すべきという方向性が下記のとおり示されていました。

・ 平成19 年1月9日の雇用保険部会報告書では、「改正高年齢者雇用安定法等を踏まえ、原則として平成 24 年度までの措置とし、激変を避ける観点から、その後段階的に廃止すべきである(同年度までに60 歳に達した者を対象とする。)。」とされた。

比較的明確に「平成 24 年度までの措置」と明記されているものの、それからもう7年の月日が経つことになります。

その後、令和元年を迎えた現在では、70歳までの就業機会の確保についての法改正が示されたり、同一労働同一賃金がいよいよ来年4月から施行されることもあることから、廃止の方向性で議論が進んでいくものと思われましたが、

雇用継続給付としての高年齢雇用継続給付については、段階的に縮小することが適当である。

意外にも、廃止ではなく縮小という方向性となりました。

具体的には、令和6年度までは現状を維持した上で、65 歳未満の継続雇用制度の経過措置が終了する令和7年度から新たに 60 歳となる高年齢労働者への同給付の給付率を半分程度に縮小することが適当である。

しかも、施行時期については6年後というかなり先の話となっており、「激変を避ける」ための慎重なスタンスが示されました。
また、制度の廃止については、現時点では結論を先送りするということも明記されました。

その上で、高年齢雇用継続給付の在り方については、これらの状況も見つつ、廃止も含め、更に検討を行うべきである。

たしかに、

当該給付が高年齢労働者の継続雇用時の処遇決定に影響を与えている実情にかんがみ、

とあるとおり、再雇用時の処遇決定に影響を与えていること自体は間違いない事実です。
これに対し、同一労働同一賃金の観点からすると廃止してしまった方が話がわかりやすいという側面もあるのですが、実態を重視して大原則と例外を当面共存させていく方針が示されたということなのでしょう。


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