健康保険被扶養者(異動)届の改正

2018年2月28日 | から管理者 | ファイル: 厚生年金保険法, 国民年金法.
Pocket

これまで、国民年金第3号被保険者届と複写式になっていましたが、1枚の様式に統合されるなど画期的な改正内容となっています(新様式はこちら)。
いろいろと工夫の跡が見られ、ツッコミどころも満載なのですが(続柄欄の「曾祖父母」は必要か?など)、1枚になったとはいえこの様式を書き切るのはなかなか至難の業であることには変わりがないように感じられます。

最大の見どころは、第3号被保険者の氏名欄です。
まず、今までは氏名記入欄と署名欄が別々となっていたため必然的に2回同じことを書かなければならなかったのですが、氏名記入欄を署名欄とすることにより、署名を一度すればよいということとなりました。
そしてその下に委任欄が設けられたことが注目です。ご存知の方も多いと思いますので詳しい経緯は割愛しますが、過日のマイナンバーブームの際、委任状を出さなければならないこととなるのでないか、という説が浮上していましたが、さすがにそれは現実的ではないということで、ここにチェックをする欄を設けることにより解決を図ったということのようです。苦心の跡が伺えます。
電話番号を書かなければならなくなったのは負担にも思えますが、何か不備や照会事項があったら直接聞いていただけるということなのかもしれません。

総論として、全体的に見たときに協会けんぽ加入事業所にとってはおおむね朗報な改正のようですが、悩ましいのは健保組合加入事業所です。
扶養異動届は今後この用紙でも受け付けます、と言ってくれる健保組合がどれほどあるでしょうか。健保組合への事前の根回しがあったとは想像できません。要件としてはほぼ同じ手続を行うためのアクションにもかかわらず、ますます分断される方向になってしまう状況になることが懸念されます。

【この記事の改正データベース(法改部)はこちら

 


タグ:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。